東京オリンピックの開催が、新型コロナウイルスの世界的なまん延によって、オリンピック開催が揺らいでいます。
現段階では、IOC(国際オリンピック委員会)からは中止の意見は出てはいないものの、次のような情報が多く出回っています。
※追記:2020.3.11WHO(世界保健機関)のテドロス事務局長は、11日、記者会見で、「新型コロナウイルスはパンデミックといえる」と宣言
オリンピックの中止や延期を示唆する記事
オリンピックの延期説について
・(IOC)委員のディック・パウンド氏(カナダ)が東京オリンピックについて「1年延期」の可能性に言及したとロイター通信が26日に報じた
・ 年内の延期は欧米のスポーツと開催時期が重なるため「非常にまずい」と否定的な見解を示す。
・ 大会組織委員会や橋本五輪相は、延期や中止を巡る同氏の発言に対し、IOCの公式見解ではないとの立場を示している。(共同)
2.26ロイター記事の解説記事の要旨 日刊スポーツhttps://www.nikkansports.com/sports/news/202002270000262.htmlさの他複数の報道記事より
BS朝日の放映内容
BS朝日「日曜スクープ」で3月1日に放送された、「東京オリンピックの契約条件」が明らかになった
・中止検討の通告から60日以内に感染を封じ込めなければ、中止になる恐れがある
・大会参加者の安全が深刻に脅かされると信じるに足る合理的な理由がある場合は、IOCが独断の裁量で大会を中止できる
・2020年中に開催されない場合は契約解除なり、日本側が補償・損害賠償の権利を放棄する
ことになる
というもので、つまり、契約はIOCが一方的に解除できその賠償はできない、そして、権限は東京都ではなくIOCにあるということがわかります。
なんとも不平等ですが、いずれにしてもIOCから通告があれば60日以内に新型コロナウィルスの感染を封じ込めなければ、開催の権利が失効するということになるということがわかります。
オリンピックが開催されなかった場合の損失額
東京オリンピックが中止になった場合の経済的な損失額SMBC日興証券が試算し、公表しています。
経済損失の総額7兆8000億円
➡大会そのものの運営費とともに、観戦客の食事やグッズ購入などが6700億円、国内の消費の落ち込みや中国との貿易(インバウンド)の減少などの影響と合わせると経済損失は7兆8000億円に上るとの試算が出ています。GDPの押し下げ効果は1.4%程度とのこと。 開催したとしても、日本経済へのダメージは4兆8000億円に及ぶとしています。
厳しい状況ですが、政府、東京としては、なんとしても開催してほしいかもしれませんが、
日本だけではなく、他国の状況を見ても、東南アジア、欧州まで感染が拡大していますので、もはや日本の状況だけでは判断できない可能性も出てきています。
延期や開催時期をずらすなどの対応ができればと考えられますが、現段階では、感染拡大を少しでも食い止めることが重要であり、状況が好転することが望まれます。
※延期や中止の場合の旅館業・民泊業に向けての考察は、以下の記事でご確認ください。
※新型コロナウイルス感染症 新型コロナウイルス感染症に関する最新の情報は内閣官房ホームページをご参照ください。