空き家・空き部屋対策としての民泊

何気なくニュースを見ていると、首都圏のアパートの空き家率上昇という記事を目にしました。なんと神奈川県のアパートの空き家率は35%なんだそうです。

私はふと、1月の大田区の特区民泊説明会を思い出しました。

そもそも、空き家、空き部屋対策としての意味合いが大きい大田区の特区民泊制度ですが、なかなか、区が想定(申請100件)したようには進んでいないようです。これは大阪も同じで、最低宿泊日数がネックということですが、空き部屋対策であれば、そんなに肩肘を張らずに、とりあえず特区民泊の認定を取ればいいと思うのですが…

まあ、それはさておき、本日はなぜこんなに空き家が増えているのかをご説明したいと思います。

↓空き家率(全体)の推移です。少し古いデータですが、空き家が1000万戸に迫る勢いで、総戸数の1割以上が空き家ということになります。

総住宅数,空き家数及び空き家率の推移のグラフ 全国(昭和38年~平成25年)

ちなみに都道府県別ではこのようになっています。

都道府県別空き家率(二次的住宅を除く)(平成20年、25年)

※出典:平成25年住宅・土地統計調査(速報集計)結果の要約(総務省統計局)

空き家・空き部屋にはいろいろな原因はあるのですが、私が仕事をしていて感じるのは、

●人口の減少

●相続税対策

ということではないでしょうか?

人口の減少

人口の減少については、特に説明するまでもないと思いますが、日本は少子高齢化が進み、2010年をピークに、徐々に人口は減っています。あと、30年か40年で、我が国はこのままいくと、人口は一億人を割り込んでしまいます。

これに対して、現在、不動産、とりわけ賃貸用不動産の数が多すぎるのが、そもそも空き家が多くなった原因だと思います。

不動産投資ブーム(マンションブーム)

発端の1つは、ここ10年くらいで、不動産投資・購入が活発になったことです。ワンルームマンション投資もあれば、タワーマンションの購入もそうです。

1つには、不動産価格が不景気の影響で安かったということと、金利の低下により、サラリーマンでもマンションなどの物件が買いやすくなりました。これにより、特に都心部で、賃貸住宅離れが起こり、賃貸需要が減りました。

相続税対策

もう一つの要因が相続税対策です。私は行政書士の仕事をしていて感じるのは、相続税の増税です。下図のように、基礎控除額は引き下げられ、税率は上がりました。

そこで相続税対策としての不動産なのです。

よく、タワーマンションを購入して相続税を節税する「タワマン節税」というような言葉をご存知でしょうか?

どうして、不動産が節税になるのでしょうか?多くの方は、借金をして不動産を購入したり、家を建てたりすれば、財産の額から、借金の額を控除できるから、相続税が安く済むんだなどど考えている方がいると思いますが、これは現在では本質ではありません。

なぜならば、高齢になると、借金つまりローンで不動産を購入したり、建てたりするのが難しいからです。一説によると住宅ローンの限界は40代だとも言われています。したがって、借金ができるのは、現役世代でない場合は、限られた資産家だけということになります。

ではなぜ、不動産購入や建築が節税になるかというと、それは、不動産が「固定資産」だからです。

つまり、現金で持っていれば、相続税はその現金に対して税率をかけるわけです。

しかし、固定資産であれば、固定資産を評価して税率をかけるため、結果的に税額が安くなるのです。

一般的に、路線価などの固定資産の評価額は7割程度、建物はもう少し低く、さらに賃貸用不動産用の相続税のま評価額は、さらにその7割程度になりますから、現金を持っているよりも相続税が半分程度で済むわけです。

数年前から、不動産業会や建設業界、さらに金融業界がこのことに気づき、リタイヤした世代にアパート建設をすすめたり、現役世代に対し「親名義で家を建てろ」としきりに宣伝しました。

この結果何が起こったかというと、新しい投資用物件が増え、その影響で、古いアパートの空き部屋が増えたのです。

空き家の利用方法

少し前までは、空き家の利用方法としては、やはりリノベーションして資産価値を高めて何とか入居してもらうというものでしたが、最近は、駅近の物件ならいざ知らず、東京23区でも駅から遠い物件は空き家が目立ちます。サブリース会社に一括借上げを委託する人もいますが、その分利益率は下がっています。

これに目を付けてブームになっているのがAirbnbをはじめとした無許可の民泊です。単にサイトに登録するだけで集客できるわけですから(最近はそれだけでは厳しいかもしれませんが)不動産屋に依頼して借主を探すよりもかなり効率的です。

ですから、民泊、特に無許可民泊を生みだした原因は、「相続税の税制」と「不動産投資」といっても過言ではなく、結局のところ、政策により、新しい物件が乱立しため、押し出し式に古い賃貸物件が余ってしまい、第3の不動産活用法として民泊に回っているのが現状であり、ある意味、経済の原理からすると必然ともいえます。

なお、民泊に使用できるのならば、まだ、不動産としての利用価値は高いともいえ、それでも現在空き家・空室となっている物件は多いので、民泊を含めて、民泊以外の利用法も考えていかざるを得ないのかもしれません。

最近は、すこし前までは、だれも考え付かなかったようなビジネスが誕生しています。シェアハウスや民泊など、10年前は、その言葉すら聞いたことはありませんでしたから、これから、日本中にあるこうした空き家・空部屋を利用して、新しい形態のビジネスを生み出していく必要があるのかもしれません。ですから、民泊の規制緩和が一つの契機となることを期待し、民泊+αの面白いアイデアが出てくればと考えています。

資産は、持っているだけでは、固定資産税の払い損ですから、活用してこそ資源となりますから。

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