3.14、3.15民泊関連報道のまとめ(速報)

昨日は、3/14に行われた内閣規制改革会議の公開討論会の報道や民泊に関する新法の内容が、民泊関係では珍しく、新聞1面を賑わせていました。

さて、新聞やネットの報道で3.14の規制改革会議の公開討論会の発言内容が掲載され、翌3.15の民泊サービスのあり方検討会が開催され、さらには、また、新たに「業者登録制(民泊代行業者の登録制)」なる案も登場してきました(日経3.14)。情報がかなり錯綜していますので、新聞各社やニュース報道が主な情報源となりますが、少し整理してみたいと思います。以下、内容と解説です。

民泊規制緩和に関するこれまでの流れ

これまでは、旅館業法を管轄する厚生労働省と国交省が主体となり、「民泊サービスのあり方に関する検討会」を設置し、旅館業法の規制緩和を議論してきました。

特区民泊は別として、本4月からは、面積要件の規制緩和を行い、ワンルームマンションのような小さな居室でも旅館業(簡易宿所)が行えるような規制緩和を進めていました。パブリックコメントの募集も終わり、予定では、4/1からの施行を目指しています。

●面積要件の緩和 33㎡→一人当たり3.3㎡

となるよう、旅館業法施行令を改正☜あくまで施行令(省令)を改正するだけですから、国会で審議不要。厚労省がやると言っているということですね。

改正案はパブコメ募集のページから見ることができます ※リンク

3.15の第7回 「民泊サービス」のあり方に関する検討会の主な決定事項(中間報告(中間整理))

●民泊については、要件を緩和して許可制とする(旅館業法施行令改正案通り)→許可の義務付け

●家主のいる「ホームステイ型」の民泊については届出制とする

●旅館業法の無許可営業の罰金の引き上げを検討

●過去にトラブルを起こした客を宿泊拒否できように→現行の旅館業法ではこうした客の宿泊拒否は難しいため

など、当初よりも早い6月の中間報告を目指し議論を加速

3.14報道(規制改革会議の公開討論会の内容と日経の報道)

※この検討会は、政府(政治家、官僚)、旅館業界(全旅連、日本ホテル協会)、民泊サイトの管理者(Airbnbや百戦錬磨)、経済団体(新経済連盟)、学識経験者などが集まり様々なことが討論された。

民泊を推進する立場のAirbnbなどの旅館業法の規制に対する批判的な意見、ホテル・旅館の業界団体からは、逆に無許可事業者に対しての批判的な内容が発言され、宅建業法への抵触などの発言もあったようであり、旅館協法そのもののあり方についても言及された模様

①ホームステイ型を届け出制☜これは以前から言われていましたので、目新しくはありませんね。すぐにではないが、旅館業法の規制からはずす。これを受けて翌日の「あり方検討会」でも同様の内容が結論付けられていますので、政府は、この方向で行くということですね。

②民泊の「管理業者」を登録制にし、本人確認、鍵の管理、ゴミのルール告知などを義務化する。☜この辺は、大田区特区民泊のコピーともいえますが..

②については、管理会社(業会で言うところの「代行会社」)に目をつけて、こちらを規制しようとする考えは、ある意味常識的というか、想定の範囲内とは思いますが(2/18にちのブログでも触れましたが)、いかにも、国土交通省寄りというか、不動産業会寄りだなという印象を受けました。

不動産業会は10兆円を超える巨大マーケットであり、こちらの主張の方が、ホテル業界に比べたら、圧倒的に世論を動かす力はあるのだとは思いますし、両業界の監督官庁のパワーバランスを考えても当然といえる結果なのでしょうが、何ともビジネスライクな方向になってきました。

また②については、代行業者ではなく、自分で民泊を営もうという人は、適当に届けをださせてほおっておこうという感じにも見受けられます。

いずれにしても、管轄する法令は旅館業法ではなく、単なる賃貸住宅(日経報道では新法を制定するつもりみたいですね。)として運用するということです。これらは、4/1に旅館業法施行令の改正による面積要件の規制緩和についてのパブリックコメントの終了後に唐突にクローズアップされましたが、参院選までに規制緩和の方向を決定づけたいということなのかもしれません。

今後の民泊の流れ

あり方検討会と旅館業法施行令の改正を踏まえて、とりあえずは今春一定の基準ができると思います。表面上は、「許可を取って営業」としたいのでしょうが、規制改革会議や、同あり方検討会が6月を目途に取りまとめを急いである背景には、夏の参議院選挙までが取りまとめ期限と考えているのではないでしょうか。したがって、ホームステイ型が規制対象外など、抜本的な規制緩和を行うことにより、民泊の自由化を目指すことは現実味を帯びてきました。

しかし、これには、旅館業法そのものの改正(ひょっとすると廃止なんかもありかねないと思いますが)や民泊新法制定など、かなりの手続が存在していますので、肝心の法施行は、2016年の通常国会に法案提出と考えると、1年近くは、民泊はグレーな状態で、なお続く可能性があります。

したがって、ここ1年くらいで早急に営業を開始したい事業者は、規制緩和される旅館業法の営業許可か大田区で既にスタートし、大阪でも始まる特区民泊の許可を取らざるを得ないことには変わりないと思います。

民泊の規制緩和と安全

民泊は、どのように解釈しようとも、実際、人を有料で泊める「宿泊」行為であることには変わりなく、周辺住民とのトラブル以前に、旅行者の安全、つまり、泊まる人が安全で快適な旅を満喫できることが大前提であると思います。

旅館業法は、消防法(自動火災報知設備やスプリンクラー、消火器)や建築基準法(トイレや洗面所の数)など、何かと制限の多い法律で、過剰なまでに安全や快適性に配慮された法律で、民泊参入者には非常に使い勝手が悪い法律であることも確かです。また、多くの規定を自治体の条例やガイドラインに依存しているため、許認可に関してはものすごく地域性があり、例えば、法律そのものにはない簡易宿所のフロントの設置についても、自治体条例に付加されていたりなど、地域により濃淡があります。

しかし、この法律が何を目指しているかというと、旅館業法の第一条には、

第一条  この法律は、旅館業の業務の適正な運営を確保すること等により、旅館業の健全な発達を図るとともに、旅館業の分野における利用者の需要の高度化及び多様化に対応したサービスの提供を促進し、もつて公衆衛生及び国民生活の向上に寄与することを目的とする。

と規定されています。公衆衛生、生活の向上は、換言すれば、宿泊者や住民の安全・安心を主眼に置いているともいえますが、旅館業を営んだことがあるものにはわかると思いますが、宿泊施設を運営するのは、接客や室内の清掃、料理の提供もそうですが、何よりも、人を相手にする商売なので、そう簡単な営業ではありません。

経済効果のために規制緩和はよいとは思いますが、一番大事なのは、人の安全ですから、仮に旅館業法が廃止されたとしても、ぜひ、旅館業法1条の趣旨を生かして、宿泊者と近隣住民の安心・安全に配慮してほしいものだと思います。

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